公益社団法人チャンス・フォー・チルドレン

チャンス・フォー・チルドレン設立10年レポート

CFC設立10年

スタディクーポン、卒業生の今9

ずっと通ってきた病院で
看護師になりたい。
恩返しがしたい

菅原 ゆい(17歳)仮名

Sugawara Yui

宮城県石巻市出身。母と二人で石巻市内に暮らす。小学校入学直前に東日本大震災で被災。中学2年からクーポンを利用し、地元の学習塾へ通い、市内の高校に進学。現在、高校2年で看護学校への進学を目指している。

クーポン利用期間2018年11月〜現在利用中
(中学2年から高校2年現在)

夢は昔から変わらず看護師になること。心臓の持病で手術や入院をしたのがきっかけだった。「今も通院していますが、小さい頃、手術で痛い思いをしていた時に、看護師さんが『大丈夫だよ』って支えてくれて。かっこいいなあと思いました」

志望校も中学に入った頃には決まっていた。看護系の進学に強い高校。中学の先生は忙しそうで、なかなか質問しづらかった。友人たちが塾に通い始める中でも、一人で勉強を続けた。

母からは「塾に行けるようにママ頑張るから。もう少し待ってて」と声をかけられたが、「いいんだよ、自分で頑張る」と答えた。家庭を一人で支える母のことが気になっていた。

菅原さん(写真右)と大学生ボランティアの小山さん(写真左)。
友達にも話せないような深い話をすることもある。

そんな時、CFCのクーポンを知ってすぐに申し込んだ。結果が気になり、毎日郵便受けを確認する日々。そして、1通の封筒が届いた。「え、待って待って」と、勢いよく封を開けると、クーポン利用決定の通知だった。「チャンスをもらえた」と飛び跳ねて喜んだ。

学習塾に通い始めると、それまでわからなかった問題が理解できるようになった。「やる気も成績も、全然変わりました」。厳しくも優しい塾の先生の支えもあり、何とか無事に志望校に合格することができた。

高校2年になった今も、看護学校への進学に向けて、クーポンを使って塾に通っている。「通院している病院で看護師として働くのが夢。恩返しがしたい」

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