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【熊本地震復興支援】被災した子どもに対する学校外教育バウチャー(クーポン)の提供に向けて準備を開始いたします。

この度は、熊本を中心とする地震に際し、亡くなられた方々のご冥福をお祈り申し上げますとともに、被災された方々に心よりお見舞いの意を申し上げます。

公益社団法人チャンス・フォー・チルドレン(CFC)は、今回の熊本地震で被災した子どもたちの緊急支援として、子どもたちに学習塾や予備校、習い事等で利用できる学校外教育バウチャー(クーポン券)を提供するための準備を開始いたしました。

熊本地震の影響で、未だに多くの学校が休校を余儀なくされており、私どもとしましては、一日でも早く、子どもたちの日常の学びの場である学校が再開されることをを心から願っております。

一日も早い復旧を願いつつ、CFCとしては、これまでの東日本大震災での支援の経験や、被災家庭・子どもたちに対して実施した調査の結果から、今後、学校が再開されたその先には、想定を超える震災により生み出される経済的な困難(住家被害や親の失業等)によって、子どもたちの学ぶ機会が制限される事態が発生する可能性が高いと考えており、そのような課題に対処するため、子どもたちの支援の準備を進めます。

特に、被災地で今年高校・大学受験を迎える子どもたちにとっては、被災による経済的困難によって塾や予備校に通えない事態は、非常に大きなハンデとなることが予想され、それらの機会を保障するための仕組みが必要になると考えています。

*日本国内においては、家庭の教育支出の中でも、「学校外教育(学習塾や習い事等)」の負担割合が高いため、学校外教育(放課後)の機会は、家庭の所得に大きく左右されます。当法人が発刊した「東日本大震災被災地・子ども教育白書2015」においては、低所得家庭の子どもほど通塾率が低い現状(図1参照)や、学習塾に通わない理由の約7割近くが「家庭の経済的な理由」であること(図2参照)も明らかになっています。

現在、当法人では、必要な支援が、必要な時に、一人でも多くの子供達の手に届けることができるよう、学校外教育バウチャー提供の詳細な制度設計や、現地NPOや教育事業者とのパートナーシップ体制を作るため、全力でその準備を進めているところです。

支援の仕組みの詳細が決まり次第、みなさまに改めてご案内させていただきたいと考えております。何卒、よろしく願い申し上げます。

公益社団法人チャンス・フォー・チルドレン
代表理事 今井 悠介 奥野 慧

◆現在想定している支援の内容
熊本地震により被災した子どもたちに対して、学習塾や習い事等で利用できる学校外教育バウチャー(クーポン券)を提供し、子どもたちの学校外教育の機会を保障します。

※5月中に子どもたちの募集を開始できるよう準備中です。
※対象要件等については現在協議中です。
※バウチャー提供額、募集人数等は寄付金額に応じて変動します。

◆熊本地震復興支援のための寄付金について
現在準備中です。準備が整い次第、ご案内します。

▼ご参考:「東日本大震災被災地・子ども教育白書2015」より
・図1:東日本大震災被災地では、低所得家庭の方が通塾率が低い(クリックして拡大)。
所得別通塾状況

・図2:東日本大震災被災地では、学習塾に通わない理由を「経済的な理由」とする家庭が約7割(クリックして拡大)。
塾や習い事に通わない理由