
家庭の経済的な事情により、学校外のさまざまな体験機会にアクセスできない
「子どもの体験格差」という課題があります。
この課題に立ち向かうため、私たちは子どもの「体験奨学金」事業を全国に広げていきます。
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PROBLEM
子どもの「体験格差」という社会課題
学校外での体験機会が
「何もない」子どもたちがいます
年収300万円未満の家庭の小学生
直近1年、学校外の体験が「何もない」
約3人に1人
チャンス・フォー・チルドレンが全国の小学生保護者に実施した調査(*1)の結果、年収300万円未満の家庭では、約3人に1人の子どもに、スポーツや音楽、キャンプ、旅行といった学校外の体験機会が、1年間を通じて全くないことがわかりました。
「親の所得格差」が「子どもの体験格差」と
強く関係しています
また、調査の結果からは、子どもの学校外の体験活動にかける1年間の支出には、家庭の状況により2.7倍の格差が生じていることも明らかになりました。
- 世帯年収別の体験活動への年間支出額
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子どもの体験活動への年間支出額(円)(スポーツ、文化活動、自然体験、旅行、お出かけ等)
学校外の体験活動を諦めた理由を聞いたところ、世帯年収300万円未満の家庭では「経済的な余裕がないから」との回答が最も多く、56.3%でした。
「保護者の時間的な余裕がない(51.5%)」,「家の近くに参加できる活動がない(26.6%)」など、その他の要因も絡み合いながら、子どもたちの体験格差を生み出しています。
*1 2023年7月4日発行「子どもの『体験格差』実態調査 最終報告書 ~全国の小学生保護者2,097人ヘのアンケート調査~」
CFCに届いた声
「いいね、やってみなよ」って、
本当は言ってあげたかった

子ども3人・ひとり親家庭の保護者
PROJECT
子どもの体験奨学金事業「ハロカル」とは
このような「体験格差」をなくすため、子どもの体験奨学金事業「ハロカル」を立ち上げます。
「ハロカル」には「ハロー・カルチャー(文化・体験との出会い)」と「ハロー・ローカル(地域との出会い)」という2つのメッセージを込めています。
ハロカル奨学金の仕組み
個人や企業・団体等のご支援者さまからの寄付金を原資にして、全国の経済的に厳しい家庭の小学生に、スポーツや音楽・芸術活動のほか、体験活動で利用できる奨学金を提供していきます。
各地のNPO等と連携し、奨学金で体験機会を届けるとともにご家庭への相談支援を行い、子どもたちを地域で支えていきます。
他の地域で活動する団体とも連携し、
ハロカルを全国に広げていきます
2022年度より、東東京と岡山の2エリアでトライアル事業を行ってきました。
2023年度は沖縄と石巻を加えた4エリアで事業を展開し、今後もさらなるエリア拡大を目指していきます。

地元に根ざした教室やクラブと深く連携し、
子どもたちの体験を支えます
「ハロカル東東京」では、体験格差をなくすという理念に共感した60の教室・クラブ等に参画いただいています。
「ハロカル東東京」は、チャンス・フォー・チルドレンの本部がある墨田区を中心に、2022年10月よりトライアル事業を展開してきました。(*2)
- 「ハロカル東東京」の参画教室・クラブ等のみなさま
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る・みゅう音楽教室
加古 文子さまピアノ・オーボエ
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一般社団法人SSK
須藤 昌俊さま遊び場・野外活動
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スポーツドアあずまの
みなさま総合型スポーツクラブ
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ほくさい音楽博
清宮 陵一さま楽器・伝統芸能
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*2 参画教室・クラブ等の数は2023年5月末時点
公益社団法人チャンス・フォー・チルドレン
運営主体(チャンス・フォー・チルドレン)について
公益社団法人チャンス・フォー・チルドレンは、日本の子どもの貧困・教育格差の解決を目指し、経済的な理由で学校外教育を受けることができない経済困窮家庭の子どもに、学習塾や習い事などで利用できる「スタディクーポン」を提供するとともに、大学生ボランティアによる相談支援を行っています。2009年からの10年以上に及ぶ活動通じて、累計6,000人以上の子どもたちをサポートしてきました(※2023年6月末時点)。