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震災をきっかけに看護師になることを決意。夢を叶えるために看護学校に進学(2014年度クーポン利用者卒業生)

東日本大震災から5年が経ちました。震災時、私は中学2年生で学校にいました。次の日が卒業式で、その準備をしているとき、いきなり地響が聞こえて、すぐに大きな揺れに襲われ、棚やテレビなど机にあるものすべてが落ちてきました。廊下の地面は裂け、1階が見えている状況でした。

住んでいたマンションに帰ると、立ち入り禁止になっており、しばらくは外の家で生活をしました。その間、水道・電気・ガスすべてが止まっていたので、ロウソクで生活していました。水は唯一出ていた近所の集会所からバケツに汲んできて少しずつ使いました。

今振り返ると非常に大変な生活でしたが、みんなが余裕のない生活の中、人のことを考え、家にあるものを共有したり、知らない人と協力して片付けなどを行い、自分だけの利益を考えて動く人はいませんでした。このとき、人の優しさに触れることができました。

◆震災をきっかけに芽生えた夢

落ち着いてから住んでいたマンションに入ると、家具は全て倒れ、天井が落ち、足の踏み場もない状態で、震災時に家にいたら死んでいたかもしれないと思うほどでした。電気が普及し始めて、ラジオやテレビが見られるようになり、初めて津波で甚大な被害を受け、多くの人の命が奪われたことを知りました。今まで感じたことのないような大きな地震だとは感じましたが、こんなにも被害が大きかったことを知り、非常にショックを受けました。

テレビで世界中から多くの医療チームやボランティアの方がきて、支援してくれているのを見て、私も力になりたいと思いました。このとき、もし自分が少しでも医学的な知識があれば、役に立つことができたのではないかと感じ、今私が目指している看護師になりたいという夢のきっかけにもなりました。

◆震災から5年が経っても変わらない想い

チャンス・フォー・チルドレンからクーポンをいただけることになり、クーポンで塾に通わせていただきました。シスターとの面談は1ヶ月に1回行い、日常生活での相談や大学生生活の様子など、たくさんのことを教えていただきました。また、大学生の勉強の仕方なども教えていただき、進学してからとても参考になっています。偶然、担当してくださっていたシスターの進路と私の進路が同じだったこともあり、実習の様子や体験談などを聞くことができ、とても感謝しています。

震災時いた場所が違っていたら、今、私は生きていないかもしれません。一瞬にして多くの命があっという間に奪われ、あの時、いつ何が起こるか分からないなと強く感じました。そして、もしなにが起きても後悔しないよう、今できることを一生懸命取り組もうと痛感しました。震災から5年が経ちましたが、この想いを忘れずに生活をして行きたいと思います。

◆夢を叶えるために看護学校に進学

私は将来看護師になることを目指して、今看護学校に通っています。学校は東京にあるので、去年から一人暮らしが始まり、慣れないことも多く、勉強や実習で忙しく、予想以上に大変で嫌だと感じることもありますが、震災を経験して人の役に立ちたいと思ったことを思い出し、がんばっています。

私はクーポンをもらっていたことで、塾に通うことができ、進路を早めに決めることにも繋がりました。進路を早めに決めることは、より自分の夢に近づきやすくするために非常に重要だと感じています。なので、今クーポンをもらっている方はクーポンを有意義に使い、将来に向けてがんばってほしいと思います。

子どもたちの夢を応援するためにできること

東日本大震災から5年となりましたが、いまだに定員を大幅に上回る子どもたちから支援の申込みが殺到しています。震災で多くのものを失った子どもたちが、夢に向かって安心して学ぶことができるよう、あなたの力を貸してください。

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