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誰かの心の居場所になるために(大学生ボランティアの声)

こんにちは!CFCブラザー・シスター(ブラシス)の永沼美智です。今回は、私がCFCの活動を始めたきっかけと、CFCでの経験についてお話したいと思います。

◆東日本大震災 忘れられない後悔

私は宮城県石巻市出身です。そして、石巻市で被災しました。石巻の町並みは、襲ってきた津波によって変わってしまいました。当時中学生だった私は、その現実から目を背けたくて、毎日近所の子どもたちの遊び相手になることで気を紛らわせていました。

そんな中、一緒に遊んでいた女の子から「暗くなると地震のことばかり考えちゃって、怖い」と相談されました。しかし、当時の私は何と返事をすれば良いのかわからず、その子の発言を聞き流してしまいました。その子の話を最後まで聞かず、中途半端にしてしまった後悔を忘れられないまま、大学に進学しました。

大学1年生の春にCFCのことを知り、説明会に参加しました。そこで、大学生が子どもたちのお兄さん・お姉さんのような存在となり、子どもの心に寄り添っていることを知りました。そして、「あの時後悔した自分を変えて、誰かの心の居場所なりたい」と思い、ブラシスになることを決めました。

◆「変われた」と思えたCFCでの出来事

私は現在、3人の子どもと面談をしています。3人とも面談を始めて2年目になりました。初めはぎこちなかった会話も、面談を重ねるごとに笑顔が増え、自然な会話ができるようになりました。

「この話、美智さんにしようと思って待ってたんです」と話してくれた時は、子どもも面談を楽しみにしてくれていることがわかり、本当に嬉しかったです。「苦手科目でいい点が取れました」「お父さんと釣りに行きました」など、日常生活の様々な喜びを報告してくれる子どもたちと話していると、まるで本当の妹・弟のような気がしてきます。

面談をしていて、子どもから悩みを相談されることもあります。以前子どもから悩みを相談された時、震災の後のあの記憶が蘇って「ここで私がしっかり答えないと、また後悔する」と思い、子どもの悩みを1人で抱え込んでしまいました。

しかし、やはり1人では解決できず、他のブラシスに相談することにしました。彼らは、どうすれば良いか一緒に真剣に考えてくれました。その時、困った時は誰かに助けを求めることも重要なのだと気付かされました。ブラシスは誰かのために真剣になれる人ばかりです。そのような仲間のおかげで、私も「誰かのために全力を尽くす」経験ができているのだと思います。

自分が誰かの心の居場所になっているかどうかは正直まだわかりません。しかし、あの時何も言えなかった自分を変えることはできたと思います。これからも子どもたちからお姉さんのような存在だと思ってもらえるよう、成長し続けていきたいです。(永沼 美智 / 宮城大学 看護学科2年)

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