「まだ自分にも出来ることがある」(大学生ボランティアの声)
CFCブラザー・シスター(ブラシス)の田野下洋介(たのした・ようすけ)です。
今月で、東日本大震災から6年半が経ちました。私は当時、仙台市内で被災しました。一瞬にして自分が住んでいた町が変貌し、何もできず唖然と立ち尽くしてしまった記憶が今も残っています。
◆被災時から変わらない光景
しかし、それ以上に衝撃を受けたのが、宮城県沿岸部の被害状況を知ってからです。自分が考えているよりも大きな被害を受けている人たちが多く、その人たちに対して何も出来ない中学生の自分に無力さを感じましたが、時間が経つにつれ、段々と震災の記憶から離れていく自分がいました。
転機となったのは、大学1年生の夏休みに、宮城県の気仙沼と岩手県の陸前高田を復興ボランティアとして訪ねたことでした。私が訪れた時には、震災から3年経っており、ある程度は復興しているのだろうという気持ちで訪れました。
しかし、がれきは積まれたまま、更地の浜辺には遺留品が多く打ち上げられた状態で、震災時とあまり変わらない現地の様子に胸が強く痛みました。
◆「まだ自分にも出来ることがある」
遺留品探しを行い、現地の方々のお話を聞いているうちに、「まだ自分にも出来ることがあるのではないか」という想いが強くなっていきました。その想いから、復興ボランティアの際に仲良くなった先輩に紹介していただく形で、CFCの活動を開始しました。
現在、私は3人の子どもたちと面談をしています。1人1人思うことや考えていること、悩みは違います。例えば、ある子は、学校のテストで順位が前回よりも上がったと喜んでいたり、ある子は、進学先をどう決めたらいいか分からず悩んでいたりします。
そんな時、子どもたちが喜んでいる時には一緒に喜び、悲しんでいる時は一緒に悲しみ、悩みがある時は一緒に悩みます。
私たちブラシスが、子どもたち1人1人と向き合い、感情を共有した結果、子どもたち自身が自信を持って自分で選択をして、前に進んでいく姿を見ることが出来るのがブラシスとして喜びを感じる瞬間です。
将来子どもたちが何か人生の選択を迫られた時、私との面談を思い出し、考え、自分で選んだ道に自信を持って進むことが出来たら嬉しいです。そんな面談が出来るように1回1回の面談を大切にし、より子どもたちに寄り添えるように成長していきたいと思います。(田野下 洋介/東北学院大学 経済学科4年)
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