子どもたちと、表面的でない信頼関係を築きたい(大学生ボランティアの声)
CFCブラザー・シスターの柏崎 友香です。私は5人の子どもたちと電話面談をしているのですが、ある男の子との電話面談で、印象に残っている出来事があります。
◆震災で大好きな犬を亡くしていた男の子
私は彼の担当になって今年で3年目になりますが、担当して半年くらい経った頃、面談で色々な話をするうちに、犬の話になったことがありました。彼は犬を飼っていて、その犬について色々と教えてくれましたが、話していくうちに先代の犬を震災で亡くしていることがわかりました。
私自身も犬が大好きで、犬を飼い始めてから9年になります。いつか来る別れを想像するだけでいつでもどこでも泣けてしまうくらいで、そんな話を軽率に振ってしまってとても申し訳なく思いました。
子どもたちと面談をする前に書いてもらったアンケートで、震災で親族が行方不明になっているらしいということは知っていたので、震災のことについてはあまり触れないようにしていました。しかし、犬を亡くしていることまでは頭が回らず、先代の犬について聞くことになってしまいました。
その時は他の話題と同じように話してくれましたが、当時を思い出してつらい気持ちになってしまったかもしれないと思い、とても反省しました。
◆子どもとの面談が表面的なものにならないように
ただ一方で、子どもたちと向かい合っていると、震災や家族の話を全て避けて話をし続けることは難しいですし、当たり障りのない会話をするだけでは表面的な面談で終わってしまいます。なので、無理に聞き出すつもりはありませんが、もし相手がなにかを話したくなった時や辛いことを思い出してしまった時には、私に気兼ねなく話してもらいたいと思っています。
この経験は、ブラザー・シスターである私のことを、辛い気持ちや悲しい記憶を共有できる存在だと思ってもらえるように、信頼関係を築いていきたいと強く思うきっかけになりました。
ブラザー・シスターの活動をするにあたり、参加必須の研修やミーティングがいくつかあります。これらの多くはブラザー・シスター自身が企画をして、外部の講師の先生に講義を依頼するなどして実施しています。そのため、ブラザー・シスターが直面しやすい問題や活動に必要な知識など、ブラザー・シスター目線でテーマが決められています。
研修やミーティングでは、専門家の指導を受けられたり、多くのブラザー・シスターの意見を聞けたりするため、活動していく中で役に立つと感じることが多くある貴重な場だと思っています。
そのような場を活用したり、同じ立場で活動するブラザー・シスターに相談したりしながら、これから子どもたちと信頼関係を築く方法を考えていきたいと思っています。(柏崎 友香/宮城大学事業構想学部事業計画学科 3年)
毎月の活動説明会で、子どもの貧困・教育格差の現状や、CFCの活動内容等について詳しくお伝えしています。
日本の子どもの貧困、教育格差の現状や、CFCの活動をより詳しく知りたい方は、ぜひご参加ください。