ニュース

【開催報告】活動報告会「CFCサポーターのつどい」を開催しました!

4月20日に、CFCをご支援いただいているサポーターの皆さまをお招きした限定イベント「CFCサポーターのつどい」を開催いたしました。

当日は寄付者さま・法人ご担当者さまをはじめ、仙台・東京・関西各拠点のスタッフや大学生ボランティア、協働するパートナーの方々が一堂に会し、ともに交流を楽しみながらCFCの活動を振り返りました。

2023年度事業報告

はじめに、代表理事の奥野慧よりご挨拶のうえ、CFCの活動概要や23年度事業の全体像についてお話ししました。

その後、仙台事務局職員の武林里穂より、23年度スタディクーポン事業の実績報告や子どもたちから寄せられたメッセージ、そして子どもたちに近い立場で日々クーポン利用者やご家庭と接する大学生ボランティア「ブラザーシスター(通称:ブラシス)」制度についてご紹介しました。

また、ブラザーシスターを代表し、東京事務局と仙台事務局の大学生2名によるスピーチを行いました。スピーチでは、子どもたちとの面談で印象的だったエピソードや子どもたちと関わる中で心がけていることなどをお話ししました。

■スピーチ内容(一部抜粋・編集)

私は面談において共感すること、そして共通点を見つけることを大事にしています。しかし子どもによっては共通点があっても入ってきて欲しくない距離感はあるかもしれません。

距離が近ければ必ずしもいいということではなく、子どもの意見や趣味に共感することで、ブラシスは自分の味方であり、好きなことを話していい存在なんだと伝わるように、これからも面談を行っていきたいと思います。
(東京事務局 根岸なな子)

今年の3月まで面談を担当した女の子は、はじめのうちはあまり積極的に話してくれず大きな壁を感じていました。試行錯誤しながら面談を行っていった結果、「最近夜寝れないんだよね」と体調を相談してくれるようになったり、志望校を一緒に探したりできる関係性になりました。

その子が第一志望の大学に合格したことを知り、「がんばったね!!おめでとう!」と伝えると「ゆーゆーさんからその言葉を待ってたんだと思う」と言ってくれたことが嬉しかったです。
(仙台事務局 佐々木悠嘉)

続いて、23年度より本格始動した「子どもの体験奨学金事業『ハロカル』」で協働する、しんぐるまざあず・ふぉーらむ沖縄の秋吉晴子さん、一般社団法人日本アウトドアネットワークの原田順一さんにご登壇いただきました。


 

お二人からは、沖縄県那覇市で展開している「ハロカル沖縄」と、自然体験活動への参加費支援を行う「ハロカルアウトドア」それぞれの23年度実績や、ハロカルを利用した子どもや保護者から寄せられた声などをご紹介しました。

代表対談

事業報告に引き続き、「子どもたちの『教育格差』の今」と題し、サポーターのつどいで初となる代表理事の今井悠介と奥野慧による対談企画を行いました。ファシリテーターとして、CFCのアドバイザーである望月優大さんをお迎えし、CFCの13年間の歩みや23年度のトピックス、24年度以降の展望についてお話ししました。


 

■対談内容(一部抜粋・編集)

・現在、スタディクーポン事業は25以上の自治体で政策として導入されている。CFCも2023年度は6つの自治体と協働、2024年度も新たな自治体との協働がすでに決定した。こども家庭庁設立をはじめ、日本社会で子どもに財源を投入していこうという意識が高まってきたことも、政策化の大きな後押しとなっている。

・一方、1民間支援団体として寄付金を原資とした自主事業により、理想とするモデルを社会に示し続けていくことも重要だ。クーポンを配って終わりにするのではなく、クーポンを受け取った子どもたちをどう支えていくかまでを設計し展開していくことで、血の通った制度となる。CFCの理念に共感いただいた皆さんからの寄付があるからこそ、理想とする事業を作っていける。


 

・2023年度に、全国で初となる体験格差の実態調査結果を公表。同時に、体験格差解消に向けた新たな事業「ハロカル」を立ち上げ、約150名の小学生の子どもたちに体験機会を届けた。ハロカルをモデルとした事例として、長野市では所得に関わらず市内の全小中学生(約28000人)を対象とした体験支援事業がスタートしている。

・現在の日本社会では、子どもの「体験」が必需品として認識されておらず、議論すらされていない。しかし10年以上活動を続けてくる中で、「体験」は学習に対する原動力を育むうえでも、子どもたちが豊かに幸せに暮らすうえでも土台となるものだと感じている。だからこそ早い段階での「体験」支援は重要であり、これから社会全体で議論をしていくべきではないか。

・体験格差という課題を社会に向けて発信する一つのチャネルとして、調査結果とインタビュー、そして事業を行う中で見えてきた体験格差解消のための打ち手をまとめた書籍を出版した。貧困の連鎖における一つの経路となっている体験の保障は、今後10年で重要なテーマになっていくのではないかと感じている。皆さんにも、本を読んでぜひ周囲に広めて欲しい。

交流タイム

会の終盤では、参加者の皆さまとスタッフとがグループになり、会の感想を共有しながら交流を深めました。また、ご参加いただいた方の中で何名かを指名させていただき、ご感想やCFCとの関わりについてもお話しいただきました。


 

イベントが終了したのちも、参加者の皆さまには自由に会場に残っていただき、参加者同士の交流や職員・ブラザーシスターとの交流をお楽しみいただきました。

至らない点もありましたが、ご参加いただいた皆さまからは「活動内容が年を経るごとに充実していくように感じました。」「アットホームな雰囲気で素敵な会でした。」などの温かいお言葉を数多くいただきました。私たち活動に携わるスタッフにとっても、日頃からCFCを応援してくださっているサポーターの皆さまと、直接お会いして温かい場を共有することができたこと、とても嬉しく思っております。

ご参加いただいたサポーターの皆さま、本当にありがとうございました!そして、日頃からCFCの活動を支えてくださっているすべての皆さまに、心より感謝いたします。