「喪失体験をした子どものグリーフサポ―トを考える全国集会」に参加してきました。
本日、「喪失体験をした子どものグリーフサポ―トを考える全国集会」に参加してきました。
イベント名の通り全国集会ということで南は九州の佐賀県から、北は北海道から子どもたちのグリーフケアに取り組む団体が集まりました。
まず「グリーフサポート」という言葉に馴染みのない方もいるかと思いますので簡単に紹介します。
「グリーフ」とは日本語で“悲嘆”という意味です。近しい人を亡くした人がその悲嘆を乗り越えようとする心の努力、死別に伴う苦痛や環境変化などを受け入れようとすることをグリーフワークと言います。そして、これを支援するのが「グリーフサポート」です。
東日本大震災によって、この「グリーフ」の状態に陥った人々がいたことは容易に想像ができるかと思います。そして、2年経った今でもグリーフサポートを必要としている人はたくさんいます。
※グリーフについてもっと詳しく知りたいという方に本の紹介をします。
CFCアドバイザー兼トレーナーでもある高橋聡美先生が執筆しています。
○グリーフケア ―死別による悲嘆の援助
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集会の中では、参加者間のアイスブレイク・自己紹介が終了した後、実際に東日本大震災で被災し夫を亡くされた方から体験談をお聴きする機会がありました。そして、その話の中で私はとても印象に残る言葉に出会いました。
「夫が震災で亡くなってから、心の真ん中にぽっかり穴が空きました。あれから2年近く経つけど、穴を”埋める”ことはできません。でも、周りの方々からのサポートのおかげで心は癒され、穴に”ふたをすることができる”ようになってきました。子どもも私と同じ気持ちだったのではないでしょうか。」
私はこの言葉から、残されたお母さんと子どもは私のまったく想像がつかないほどの痛みを抱えているのだということを感じました。
CFCがサポートしている子どもたちも東日本大震災によって親や兄弟、おばあちゃんや友人などの欠けがえのない存在を失っています。
前向きに自分の夢や目標に向かって頑張っている彼ら・彼女らですが、今でも辛い気持ちや痛みを抱えながら生きているのだと思います。
そんな子どもたちの気持ちや痛みを支援者である私たちは決して忘れてはいけないということを改めて思い知らされました。
時間の経過とともに、記憶やそのときの気持ちというものは風化していくことは事実です。
しかし、それではも忘れないために震災のことを思い出し振り返る機会を意識的・定期的につくることが大切だと思います。
あと約一週間で震災が起こってから2年が経ちます。
来たる3月11日。スタッフ・ボランティア一同、震災のことをしっかりと思い出し、振り返る時間を持ちたいと思います。