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子どもと話す上での約束事(大学生ボランティアの声)

こんにちは、大学生ボランティアの高玉です。

私は大学3年生になって大学生活を思い返したときに、学業以外に頑張ったと言えるものがありませんでした。そんな時、SNSでCFCの新入生歓迎会の情報を知り、「微力かもしれないけど、子どもたちのために力になれることがあるかもしれない」と思い、CFCの活動に参加することを決めました。

私が子どもたちと面談をするときは、いつも悩みに対して「答えを出してあげる」というのではなく、子どもたちの心が少しでも楽になるよう「最後まで話を聞く」ということを意識しています。

このように思うようになったのは、ひとつのきっかけがあります。

◆意外だった子どもの反応

私は中学3年生の女の子と面談をしていて、10月頃から志望校について話をするようになりました。彼女は、当初は普通科のある高校を志願していて、私も、彼女の進路を考えると、複数ある将来の夢のどれを選んでもいいように、進路の幅の広い普通科のある高校を受験するのだと思っていました。

しかし、12月に面談をした時、彼女はこう言いました。

「私、○○商業高校を受験します。」

これまでに聞いていた志望校とは違ったため、理由を聞こうとした時、彼女の方から志望校決定までの詳しいことを話してくれました。

「普通科のある高校を考えていたけれど、もし、高卒で就職と考えた時、商業高校なら普通科のある高校より就職に強いと思ったからです。また、高校在学中に資格を取得できる長所もあります。大学等の進学も考えることもできるので、商業高校を選びました。」

私は、「進路の幅が広い=普通科のある高校を受験すること」だと思っていたので、彼女の思いや考えを最後まで聞いていなければ、そのような彼女の考え方を知ることができませんでした。

◆子どもたちの言葉を最後まで聞く大切さ

今までの面談を振り返ると、私は「どこの高校を志望しているの?」と聞き、子どもからは「○○高校を受験しようと考えています。」という回答が返ってくる、一言ずつのキャッチボールだけでした。

きっと「考えています」のあとに、彼女が考えていることや思いがあったのではないかと思います。

一つの質問に対して回答が得られたからといって次の話題へと変えるのではなく、話したいことや伝えたいことをしっかりと最後まで聞いてあげることで、子どもたちの心の声を受け止めてあげられるのだと思うようになりました。

このエピソードがあったからこそ、自分の面談を見直すことができ、今では、「子どもの心の声を大切に聞くという気持ちをもって面談をしよう!」ということが自分の中での約束事になっています。

私は3月に大学を卒業します。面談を担当している子どもたちも中学・高校の卒業や進級といった新たな道が待っています。私は仙台を離れることになりますが、大きな夢を追いかける子どもたちを応援し続けたいと思っています。子どもたちも私も、笑顔で最後を迎えられるようにしたいです。(高玉 菜摘/尚絅学院大学 総合人間科学部 子ども学科)

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