子ども支援は未来への「投資」
こんにちは、CFC代表の今井悠介です。先月、「子どもの貧困で経済損失2.9兆円」という衝撃的なニュースが発表されました。私は子どもと会うたびに、CFCバウチャーは「恵まれない子どもに施しを与える行為」ではなく、「投資」であるという思いを強くします。
◆バウチャーで起きた「変化」
先日、関西でCFCバウチャーを利用している高校生、保護者と面談をする機会がありました。一人の高校生は、「バウチャーを利用できたおかげで、みんなが僕のことを見てくれるようになった」と話してくれました。
バウチャーを通信学習の教材に利用している彼は、わからない問題を学校の先生に積極的に聞きにいくようになったそうです。すると、先生が彼を上級生の補習の授業に混ぜてくれたり、他のクラスの先生も勉強を教えてくれるようになったそうです。
一生懸命に頑張る彼が、とても頼もしく見えました。彼の家庭は生活保護受給世帯ですが、この調子で頑張れば、近い将来、経済的に自立することができると信じています。
◆子ども支援は未来への「投資」
仮に20代から生活保護を受け続けた場合、国と自治体の損失額を合わせると、1人当たり最大で1億5000万円に上ります。1人の子どもが将来生活保護から脱することで、これだけの社会保障費が削減されることになります。長期的な視点で考えると、子どもや若者の教育に対して資金を投入することは、まさに「投資」だといえます。
社会全体がもっともっと子どもや若者に対して「投資(=寄付)」をするようになれば、日本の子どもや若者に関する多くの課題が解決すると思います。私にとって、日本の教育に対する社会投資を増やすことは、活動の裏テーマでもあります。
だからこそ、私たちは日本中のどの団体よりも寄付者や支援者に対して誠実な団体でありたいと思っています。「寄付が何に使われるかわからない」「活動がどんな成果を生んだかがわからない」という不安感が寄付を妨げる要因になっていると感じます。
寄付金の使途をクリアにすること、活動の成果と課題を報告すること、そして活動の成果を高めるための工夫や努力をし続けることを、これからも大切にしていきたいと思います。
バウチャーを利用する子どもが夢に向かって進んでいる一方で、今も資金が追い付かず、1000名以上の子どもたちに支援を届けることができていません。一人でも多く支援を届けるために、皆さまのご支援をよろしくお願いいたします。