みんなの力で教育格差をなくすために、「スタディクーポン・イニシアティブ」を発足しました。
CFCが先行してきた「クーポン」を用いた教育支援の仕組みを、今後政策として全国に広げていくため、CFCは、企業・NPO・行政とコンソーシアムを組んで「スタディクーポン・イニシアティブ」を結成しました。
今回、第一弾プロジェクトとして、渋谷区と協働し、渋谷区内における貧困世帯の高校受験生(中学3年生)に学習塾等で利用できる「スタディクーポン」を提供します。そして本日より、1,000万円を目標にクラウドファンディングを開始しました。
※12/1追記:11/30をもって、寄付募集期間を終了しました。
多大なご支援、本当にありがとうございました。
日本の教育格差の現状
世代間で不平等が連鎖してしまう日本の現状
CFCは、2009年から関西、東北や熊本など、日本の様々な地域で「子どもたちの教育格差を解消する」ための様々な活動に取り組んできました。
その背景には、親の所得格差が子どもの塾代にかけられる費用の格差に直結してしまい(塾代格差)、それが、子どもたちの将来の可能性にも影響を与えてしまう(不平等の連鎖)という日本社会の構造があります。
塾代格差と高校受験というタイミングの重要性
特に、高校受験を控えた中学3年生というタイミングは、塾代格差問題を解消するうえで見逃すことができません。
・ひとり親家庭で収入が少ないために塾に行けない中学生
・高校受験に全力で取り組みたいのに5科目すべてではなく1科目のみの通塾で我慢している中学生
これまで、こうした事情を抱える中学3年生の子どもたちに数多く出会ってきました。
親の収入と子どもの学校外教育支出は強く相関している
データでも、中学3年生の「親の収入」と「塾代などの学校外教育支出」との間には強い相関があることがわかっています。
低所得世帯の場合、毎月数万円の塾代をフルで支払うことは難しいでしょう。逆に、高所得世帯の親には、子どもの可能性を伸ばすためにしっかりと投資するだけの余力があります。
この格差は親だけの責任でしょうか。もちろん子どもの責任ではありません。社会全体の応援で埋めていくべき、埋めていくことができる格差だと思います。
すべての子どもたちに平等な機会を提供すること、意欲ある子が自らの人生を自由に切り開いていけるようにすること。私たちは、このまだ当たり前になっていない理想を現実にするために、志に共感してくれた仲間とともに、一つの新しいプロジェクトを立ち上げました。
それが、スタディクーポン・イニシアティブです。
みなさま一人一人からの応援の寄付をもとに、学習塾や家庭教師などに利用できる「スタディクーポン」を一人でも多くの中学3年生に届けたいと考えています。
教育格差の解決策
解決策はスタディクーポン。低所得世帯の子どもたちにも教育の機会を。
スタディクーポンの仕組みはとてもシンプルです。
①みなさまからいただいた大切な寄付を元手に、
②低所得世帯の子どもたちにスタディクーポンを届けます。
③子どもたちはクーポンを使って、自分が選んだ学習塾などに通うことができます。
利用期間は来年4月1日からの1年間です。寄付をいただいてから半年以内に子どもたちのもとにスタディクーポンが届きます。また、特定の個人に紐づけて交付するので、違う子どもに渡ったり、換金されるといったリスクもありません。
数多くの教育事業者の賛同
すでに数多くの教育事業者(学習塾や家庭教師など)がこの取り組みに賛同してくださり、幅広い選択肢を提供することが可能になっています。
・株式会社 栄光
・株式会社 キズキ
・株式会社 Z会
・株式会社 Z会エデュース
・株式会社 トライグループ
・NPO法人 PIECES
・株式会社 ベネッセコーポレーション
・NPO法人 Learning for All など
現在も様々な事業者の方とお話をしており、これから賛同してくださる事業者は日々増えていく予定です。
また、子どもたち自身からの「この学習塾に通いたい」という直接的なリクエストにも応じる仕組みがあり、それによってそれぞれの子どものニーズにあった教育環境へのアクセスが提供可能になります。
渋谷区との連携
第1弾プロジェクトは渋谷区と連携
スタディクーポン・イニシアティブの第1弾プロジェクトは、渋谷区と連携して実施します。「ちがいをちからに変える街」を掲げる渋谷区は教育格差の解消や子どもの貧困といったテーマにも意欲的に取り組んでいます。
全国初の行政・NPO・企業・市民協働(コレクティブインパクト)による「教育格差」解消プロジェクト
このイニシアティブは「みんなの力で教育格差をなくそう」という思いに共鳴する様々な団体や企業とのパートナーシップやサポートによって成立しています。
事業運営:公益社団法人チャンス・フォー・チルドレン、特定非営利活動法人キズキ
協働自治体:渋谷区
パートナー:新公益連盟、NPO法人ETIC
サポーター:スマートニュース株式会社、株式会社CAMPFIRE
10月12日に文部科学省にてスタディクーポン・イニシアティブの発足と、渋谷区との第1弾プロジェクトについて発表しました。
渋谷から全国へ
塾代格差に苦しむ子どもたちは日本中にいます。今回第1弾の取り組みとなる渋谷区とのプロジェクトで得られた学びや仲間とともに、全国の自治体への展開、政策への反映も訴えていきます。すでに、関心を持ってくださっている他地域の方々との話し合いを開始しています。
みなさまへのお願い
私たちは、「高校受験の塾代格差問題」を解決するために、低所得世帯の中学3年生に「スタディクーポン」を届けたいと考えています。
皆様から少しでも多くの応援・ご支援をいただけることによって、来年4月からクーポンを届けることができる子どもたちの人数が一人また一人と増えていきます。
みなさまへのお願いは、2つです。みなさまぜひ私たちに力を貸してください。
■ 拡散をお願いします。
スタディクーポン・イニシアティブは単なるクラウドファンディングではありません。子どもたちの視点にたって、今そこにある機会格差を知り、広め、そしてみんなの力を少しずつ集めて解決していこうとする一つの運動だと思っています。
自分の学生時代の思い出、親世代になって感じること、ぜひみなさまの熱い思いを乗せて、この投稿やクラウドファンディングのリンクをシェアしてください。
■ 寄付をお願いします。
WEBから寄付できます。いただいた金額のうち事業運営にかかる最低限の費用を除いた分がそのままスタディクーポンとなり、来年4月、今から半年後に子どもたちの手元に渡ります。
社会全体で子どもたちを支えましょう。その安心感や信頼感は必ず子どもたちにも伝わります。ぜひ、みなさまの力を私たちに託してください。
※12/1追記:11/30をもって、寄付募集期間を終了しました。
多大なご支援、本当にありがとうございました。