「ユースソーシャルワークみやぎ」を設立しました。-設立の背景と団体の役割-
前回のコラムでは、東北における子ども支援人材の不足と、その解決に向けた新しい取り組みについてご紹介しました。今回は、この取り組みの詳細をお伝えします。
◆東北での子ども支援人材の不足
プロジェクトを実施するにあたって、今年度の初めに「ユースソーシャルワークみやぎ」を設立しました。CFCの他に、NPO法人アスイク(仙台の学習支援団体)、NPO法人TEDIC(石巻の学習支援団体)が幹事団体となっています。
設立のきっかけは、昨年、多くの支援団体が参加する会議で、複数の団体から、『ボランティアが不足してるんだよね』という話を聞いたことでした。
幸いにもCFCにはたくさんの学生ボランティアがいたので、何人かの学生に『別の団体でも活動してみない?』と聞いたところ、数名の学生が反応を示し、石巻の子ども支援団体で活動を開始することになりました。
かけもちで活動した結果は、とてもポジティブなもので、団体レベルでは人材不足の解消、個人レベルでは対人援助スキルや、活動へのコミットメントの向上が見られました。
◆支援団体同士の連携や協働がプラスの力を生む
この結果を受け、支援団体同士の連携や協働が何かプラスの力を生むのではないかと考え、他にも共通する課題がないかをヒアリングして回ったところ、前述のボランティア不足の他に、現場職員の育成や、情報交換の機会の不足があがってきました。
1つの団体が単独では、支援人材の育成にリソースを割くことが困難であったり、組織の代表者級でのネットワークはあっても、現場の支援者同士が情報交換をしたり、互いに学び合ったりする場がなかったのです。
そこで、ユースソーシャルワークみやぎでは、以下の図のように目的と活動を定めました。
支援の現場で孤立しがちな若手支援者を主な対象とした研修プログラムの実施、子ども・若者支援に関わるボランティアも含む支援者の裾野の拡大、当面はこの2つを主な目的として活動をしていきます。
10月には研修の第2回も行われますので、今後、子どもを支える支援者をサポート・拡大していく動きにもご注目いただければ幸いです。(シニアマネージャー:鈴木 平)
毎月の活動説明会で、子どもの貧困・教育格差の現状や、CFCの活動内容等について詳しくお伝えしています。
CFCの活動をより詳しく知りたい方は、ぜひご参加ください。