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ブラザー・シスターの活動を振り返って

子どもたちとの面談が開始してから1年が経ちました。

1年前、初めて子どもに電話をかける大学生ボランティアの緊張した表情は今でも鮮明に思い出すことができ、本当に懐かしく感じます。

面談開始から1年が過ぎた今、ブラザー・シスターの活動について改めて考えてみました。

これまでどれだけの時間を彼等・彼女等は子どもたちと過ごしてきたのでしょうか。

1年間の面談時間を単純計算してみると、月1回の面談30分が12ヶ月、つまり時間にすると計6時間、面談をしてきたことになります。

活動が開始した当初、私自身この時間とサイクルでのコミュニケーションで関係性を築くことができるのか正直なところ不安がありました。

しかし、ブラザー・シスターが面談を重ねていく姿を見ている内にそのような不安は少しずつ解消されていきました。

はじめは、たどたどしい会話が続く面談もありましたが、回を重ねていく中で子どもたちは自分の感じていること、日々の生活等について少しずつ話すようになり、悩みや不安または様々な相談を大学生ボランティアに持ちかけるようになっていきました。

ときには、一時間にもわたり受験に関する相談を受けるボランティアもいて、彼等・彼女等の間に目には見えない信頼関係が築かれていることを確信するようになりました。

そして、ブラザー・シスター制度について今考えること。

まず一回30分という目安を設定することで、お互いになんとなく話すことがなくなり、話しておきたいことや聞いておきたいことを意識するため、質の高いコミュニケーションが生まれています。

ブラザー・シスターも確認したい事項や、話したいことなどをメモにまとめて準備しています。限られた時間を大切にしようという気持ちが2人の間に生まれ、より濃密な関わりが生まれています。

また、月に1回というサイクルですが、1ヶ月経つといろんな出来事が起こったり、心情に変化が起こったりします。

面談の中で、子どもの状況や心情に触れることで、子どもに対して変化や成長に関するフィードバックをし、そこから子ども自身がいろんな気づきを得ることができます。

さらには、1ヶ月という期間の中での楽しかったことやうれしかったこと、悲しかったことなど、気持ちをお互い共有することで信頼関係を築くことができます。今の時期は受験の結果が出始めておりブラザー・シスターの喜びの声が事務所に響くことも度々あります。

活動開始から一年。

活動の中で出てきた成果もありますがその反面、課題もたくさんあがってきています。

ブラザー・シスターの活動が子どもたちの成長を支えるという意味で、もっともっと良い活動になるようにしっかりとこれまでの活動を振り返り、今後に活かしていきたいと思います。

子どもとブラザー・シスターの出会いは「一期一会」となりますが、この出会いが子どもたちがこれから生きていく上で少しでも「力」になることを祈っています。