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より多くの人に「子どもの貧困」に気付いてほしい

わかばさん

こんにちは。近頃はすっかり寒くなり、あたたかいお鍋が我が家の食卓に並ぶことも増えてきました。CFC大学生ボランティア(ブラザー・シスター)の黒崎若葉です。大学の新入生として8ヶ月、CFCの新入生としても8ヶ月が経ち、環境にもようやく慣れてきました。

◆私がCFCの活動を始めたきっかけ

私とCFCの出会いは大学の講義でした。昼下がりのほんのりとした眠気が襲い来る講義の最中のこと。「ボランティア募集」と題して、先輩方による告知がありました。そこで耳にした「チャンス・フォー・チルドレン」という名前、「ブラザー・シスター」という人たちの存在、「子どもの貧困」という社会課題、そして、「東日本大震災」という自然災害。

当初、私は「子どもの貧困」については身近ではないように感じていました。一方で、「東日本大震災」の言葉にははっと息をのみ、ある日の「ある言葉」を思い出しました。

「人の役に立ちなさい。」

震災直後、家を失くして、敷地にあったビニールハウスで何をするわけでもなく、ただその日を過ごしていた私に母がくれた言葉です。

その後も、講義の度に様々なサークル活動の案内を受けましたが、最終的にブラザー・シスターになることを決意した引き金は、何かに取り組みたい希望と、CFCに対する好奇心と、震災直後の母の言葉だったと思います。

震災

◆幾度とない緊張と挫折の末・・・

ブラザー・シスターに必要な知識を養う「養成研修」を経て、ようやくブラザー・シスターとなることができた私ですが、実際に面談を始めたのはここ数ヶ月のこと。面談の開始に至るまでの間は、様々な研修に参加することで、子どもたちとの面談に必要な知識の獲得に努めてきました。ところが、実際に子どもと電話面談をしようとヘッドセットを身に着けると、緊張は頂点を迎えます。その勢いで面談に臨み、詰め込んだ知識を活かすこともできず、失敗してしまうこともしばしばありました。

例えば、沈黙を恐れて質問攻めにしてしまうことや、逆に言葉が出てこなくなってしまうこと。そこで感じたのは「顔が見えない中でコミュニケーションをとるって、難しい」という挫折感です。それでも、諦めてしまうのが早い私がこうして活動していられるのは、面談を終えた直後に行う振り返りや、全体で集まって行うシェアリングの場で、先輩や職員の方から助言や励ましの言葉をいただけたからだと思います。

そのおかげで、最近では「(面談が)楽しかった」「いつも楽しみにしています」という感想を子どもから聞くことができ、うれしくなって帰路につきます。

笑顔のボランティア


◆より多くの人に「子どもの貧困」に気付いてほしい

さて、以前、「子どもの貧困」について身近ではないように思っていた私ですが、大学の講義を通してその正体を知り、CFCの活動を通してその現状と向き合うことで、考えは180度変化しました。

「もっと彼らの役に立ちたい。」

そこで、私はブラザー・シスターとして子どもと面談をすること以外の活動にも参加させてもらいました。具体的にはブラザー・シスターの中心として活動しているチームの広報部員として、CFCの活動をより多くの人に知ってもらうこと。そして、「子どもの貧困」について、より多くの人に気付いてもらうこと。

もちろん、ブラザー・シスターとしてまだまだ未熟な身ですので、様々な研修や、振り返りを通して、子どもに「たのしい」「また話したい」と思ってもらえるような面談をつくることを心がけていきます。並行して、広報部員としても活動し、あの日、母に言われたように「人の役に立ちたい」と思っています。

手をつなぐ (2)

黒崎若葉(東北福祉大学 総合福祉学部 1年)

【CFCのことをもっと知りたいあなたへ】

CFCでは、定期的に「子どもの貧困」「教育格差」、CFCの活動内容等についてお伝えするイベントを実施しています。
「ブラザー・シスターは、一体どのように子どもたちを支えているのか?」気になる方は、ぜひご参加ください。

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