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「がんばれ」ではなく、「一緒にがんばる」

ブラザーシスター

こんにちは!CFCブラザー・シスター(大学生ボランティア)の末永希です。
ブラザー・シスターの活動を始めて2年が経とうとしており、いよいよ大学卒業間近となりました。ご支援くださった皆さま、子どもたち、ブラザーシスターのみんな、職員の方々への感謝の気持ちを込め、私が学んだこと、感じたことをお話しできればと思います。

◆困ったときにこそ感じた「仲間の力」

CFCでの活動の中で、私が一番印象に残っているのは、ある小学2年生の女の子を担当していたときのことです。面談を始めたころ、彼女は「はい」「いいえ」で答えられる質問には答えてくれても、それ以外の質問になると受け答えしてくれず、私はどうしたら打ち解けられるのか悩んでいました。

私と同じように小学生を担当しているブラザー・シスターにそのことを相談したところ、「なぞなぞを出してみたらどうか?」と提案してもらいました。また、自分自身でも、面談のときは、明るく元気によく笑うよう心掛けたり、難しい言葉は噛み砕いて話したり、目線を合わせて話すようにして面談に臨みました。

それから徐々にではありますが、彼女は私の質問に受け答えしてくれるようになり、最近では、私が出題するなぞなぞを楽しみにしていてくれます。保護者の方からは、彼女が私から聞いたなぞなぞを家族にも楽しそうに出していると教えていただき、彼女とこうして打ち解けられたことをとても嬉しく思いました。困ったときに助けてくれる仲間の存在の大きさを実感しましたし、自分自身も子どもたちと信頼関係を築いていくためには、どう働きかけるべきかを常に考えて実践する大切さを学んだ出来事でした。

◆「がんばれ」ではなく、「一緒にがんばる」

CFCのクーポンを利用している子どもたちは、自分の夢のために、勉強、部活、習い事に忙しい日々を送っています。私は、いつもがんばっている子どもたちに対して「がんばれ」という言葉をかけるのではなく、「私自身も今やるべきことを一生懸命がんばるよ、一緒にがんばろうね」という言葉、姿勢で面談をするように心掛けています。

ブラザー・シスターは、子どもたちのお兄さん・お姉さんとしてアドバイスをする立場ではありますが、子どもたちのがんばりにいつも感心させられ、面談の度に「自分も負けていられないな」と思わせられます。私が今がんばっていることを子どもたちに話したとき、「がんばってください、私もがんばります」と言ってくれた子もいました。1ヶ月に1度の面談で繋がっている関係ではありますが、お互いの存在が少しでもお互いの励みになる関係になれたのかなと思いました。

電話面談

◆子どもたちの力になるために「アクション」を

私は、被災した子どもたちの力になりたいと思い、ブラザー・シスターの活動を始めました。活動していくなかで、改めて「子どもの貧困」の現状や背景を知りました。ブラザー・シスターとしての活動は今年の3月で終わってしまいますが、社会人となっても、社会を学ぼうとする姿勢、知ろうとする姿勢を忘れずに、学んだ事実、知りえた事実を留めることなく、寄付者の方々、CFCの職員の皆さん、ブラザー・シスターのように、そこから社会に対してアクションを起こせる人であり続けたいと思います。

末永希(東北福祉大学 社会福祉学科4年)

【東日本大震災から5年-いまあなたにできること】

子どもたちの成長を継続的に見守る仲間になってください。一人でも多くの子どもたちに支援を届けるため、皆さまのご支援・ご協力をよろしくお願いいたします。
 

30円子どもたちを支援する(細)