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子どもの貧困・対処療法から予防の取組みへ

◆事務局に寄せられる悲痛な叫び

毎年6月は、新規クーポン利用者の審査期間で、仙台事務局ではエントリー受付作業が続いています。

応募者からは、所定のフォーマットで申込みをいただきますが、中には保護者からの手紙が同封されていることがあり、大変厳しい現状や保護者の悲痛な思いが記されていることがあります。

・今年度いただいた手紙(一部抜粋)

本人は小さい頃から父親からの虐待を受け、トラウマに苛まれているため、生きる力を失っています。発達障害、いじめ、不登校等で大変苦しんでおり、まず今年はホースセラピーを体験させていただき、充分に癒しを受けさせたいのです。そして来年も引き続き機会を頂けるならば、家庭教師をつけて少しずつ勉強させ、将来の道を拓きたいと考えています

私たち職員は、このような手紙をもらっても、どんなに悲惨な現状があっても、感情に流されず審査基準通りの仕事をしていくことが求められます。

ただ一方で、悲痛な叫びを無駄にしないように、次年度の審査基準や今後の制度改善に活かしていくこともまた、とても重要なことだと考えています。

◆ 貧困を予防するのか、対処療法で支援をするのか

子どもの貧困に取り組む団体では、よく『川上か川下か』という議論が出てきます。

これは、貧困を予防するのか(川上で対処するか)、対処療法で支援をするのか(川下で救うのか)。という議論ですが、残念ながら上記の子どもも含めて、既存支援の多くが対処療法的なアプローチになっています。

それは厳しい状態で子どもが発見・認知され、そこから医療、福祉、教育という支援活動が始まる構図があるからですが、今後はより予防の取組みが重要になってくると考えています。

6月20日でCFCは法人設立から6年を迎えました。多くの方に支えていただき、6年も活動を続けることができたことに感謝しつつも、一刻も早く予防の仕組みを作ることで課題を解決し、その役目を終えることも考えていかなければならないと思っています。

今後も皆様のお力添えをいただきながら、邁進していきたいと思いますので、引き続きご支援・ご協力をお願いします。

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