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CFCはなぜ「NPO法人」ではなく、「公益社団法人」なのか?

活動をしている中で、よくいただくご質問として、『CFCはなぜ「NPO法人」ではなく、「公益社団法人」なのですか?』というものがあります。

CFCは、2011年に設立母体のNPO法人ブレーンヒューマニティーからスピンオフし、「一般社団法人」として設立した後、2014年に「公益社団法人」の認定を受けました。

今回はNPOにとっての法人格についてお伝えします。

◆「NPO」と「NPO法人」は異なる

まず、NPOとは、“Non Profit Organization”の略です。

日本語にすると、「(民間)非営利組織」と訳すことができ、政府や企業のサービスでは解決できない社会課題に対して取り組むことが主な役割です。

よく「NPO」と「NPO法人」を混同してしまうのですが、厳密には使い分けが必要です。

「NPO」は、社会課題解決を目的とした民間団体を広く指しますので、法人格を持たない任意団体なども含みます。

一方、「NPO法人」は「特定非営利活動法人」の通称で、非営利活動を行う法人格の一つです。

非営利活動を行う法人格には、NPO法人以外にも、認定NPO法人、一般社団法人、一般財団法人、公益社団法人、公益財団法人・・・など、この他にもいくつかの種類があります。

法人格によって、活動の自由度、設立時に必要な人員や資金、設立までのスピード、寄付者の税制優遇(寄付金控除)の有無等、制度上異なる点があります。

◆「公益社団法人」を選択した理由

1.迅速に設立できる「一般社団法人」

さて、本題に戻ると、CFCが当初「一般社団法人」として設立した理由は、『東日本大震災後、一日でも早く法人格を持って被災地の子どもたちの支援をスタートさせる必要があったから』です。

「NPO法人」は、書類を提出してから認証されるまで、6ヶ月程度かかる可能性もありますが、「一般社団法人」の場合、数週間で設立が可能です。

また、「一般財団法人」は、設立時に300万円以上の資金が必要ですが、一般社団法人の場合、そのような資金は必要ありません。よって、一般社団法人は、素早く設立し、事業をスタートさせることができます。

2.「一般社団法人」から、社会から信頼を得られる「公益社団法人」へ

法人格の違いとして、例えば「NPO法人」は活動範囲が、子どもの教育、福祉、防災などの非営利活動20分野に制限されていますが、「一般社団法人」にはそのような制限がありません(一般社団法人は営利事業を実施することも可能)。

一見、一般社団法人のように活動の自由度が高い方が良いようにも思いますが、決してそういうわけでもありません。活動に一定の制限がある方が、行政のチェック機能が働いているということですので、社会からの信頼を得て活動を進めやすくなります。

特に寄付を原資に活動を行うCFCにとっては、寄付者の方々に安心して活動に関わっていただくことは、とても重要です。また、寄付者の方々の税制上のメリットも考えなければなりません。

そこで、CFCは、上記法人格の中で最も認定審査や活動の制限・チェックが厳しく、一方で社会的信頼性や寄付者への税制上のメリットが最も大きい「公益社団法人」を目指し、2014年に内閣総理大臣の認定を受けました(書類提出から1年半以上にわたる厳しい審査が行われた後にようやく認定されました)。

このような経緯で、現在CFCは公益社団法人として活動をしています。

◆ミッション達成に向けて、最適な法人格を選ぶことが重要

法人格は、NPOにとっては「乗り物」のようなものだといわれます。ミッション達成に向けて、どのような「乗り物」を使うのが、一番早いのか?これは、団体のミッションや活動内容、さらには事業フェーズによって異なります。

CFCでは、この先10年の社会のあるべき姿を見据えて、さらに事業展開と課題解決のスピードを高めるために、次の体制について検討を開始しています。

目的は決してぶらさず、常に最適な手段を選びながら活動を進めていきたいと思います。(代表理事/今井悠介)

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