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CFCクーポンは、なぜ学習塾以外でも利用できるのか?~「通信教育」「オンライン授業」の意外な役割

CFCのクーポンは、「通信教育」や「オンライン授業」でも利用できることをご存知でしょうか。

学習塾に加えて、習い事、スポーツや文化活動などでもCFCのクーポンを利用することができるという点については、ご存知の方も増えてきたように思うのですが(参考:過去ブログ)、「通信教育」や「オンライン授業」など、対面指導を行う教育機関以外でクーポンを利用することができるという点については、意外に見過ごされがちなようです。

そこで今回は、どのような背景で子どもたちが、実際に通信教育やオンライン授業でクーポンを利用しているのか、ご紹介したいと思います。

1.周りに学習塾がない・・・地方ならではの悩み

まず、東北の地方部では「アクセスの良いところに学習塾がない」というケースが少なくありません。兵庫県出身の私にとっては驚きだったのですが、子どもが学校へ行くのに、保護者が車で送迎しているようなケースもあります。

こういった背景には、東北の地方部では人口が少なく、交通網が比較的発達していないということがあるように感じます。東日本大震災の影響で、近所の学習塾が閉鎖してしまったり、仮設住宅の周りが未だに開発中だったり、鉄道が運休中だったりということも、この状況を加速しているようです。

このような環境下で学習塾に行くとなると、「車での親の送迎」が必須となりますが、特に共働きの家庭やひとり親の家庭で、毎回送迎をするのは大変なことです。例えば、家から学習塾まで片道30分だとしても、保護者は全部で2時間(往復1時間×子どもの行きと帰り)も必要になります。

そんな場合に活躍するのが、通信教育やオンライン授業です(家庭教師も)。都心にいると見逃しがちな点ですが、子どもたちの声を聴いていると、学習塾が近くにないという地方ならではの事情がこれらのニーズを生んでいるようです。

2.家から出ることが難しい子どものケース

CFCのクーポンを利用する子どもたちの中には、家庭の事情等で家を空けることが難しい子どもたちもいます。

たとえば、クーポン利用者の中には、病気の親の代わりに家事をしている子どももいます。ある女の子は、ひとり親家庭で母親が病気であることもあり、なかなか家を空けられないため、塾には通わず、通信教育を活用して、早朝5時から1時間勉強をすると決めて学習に励んでいるそうです。

また、自閉症の女の子が通信教育で学んでいる事例もあります。背景には、彼女が自閉症の特性で昼夜が逆転してしまい、日中に学習塾に通えないという事情や、イジメがきっかけとなり集団生活が怖くなってしまったという事情があるそうです。彼女のお母さんは、「いつか子どもが集団生活に戻れるまで、可能な方法でできる限りの教育はさせておきたい」とおっしゃっていました。

3.部活で忙しい中高生の多さ

また、昨今は部活で忙しい子どもが多いことも、通信教育やオンライン授業のニーズを高めているように感じます。事実、毎年、運動部の子どもたちから「部活が忙しいので、受験生になるまでは家で勉強できる通信教育を利用したい」という声があります。

CFCのクーポン利用者には部活をしている子どもが多いですが、ベネッセの全国調査では、中学1・2年生の約9割が部活に所属していることが分かっています(※1)。

また、同調査では、受験生を除くと、子どもたちは1日平均1時間12分~1時間23分も部活動にかけていることが分かっています(※2)。子どもたちの様子を見ていると、この数字はあくまで「平均」であり、これよりもずっと長い時間を部活にかけている子どもたちも少なくないのでは・・・と個人的には感じています。

通信教育やオンライン授業が合わない子どももいる

これまで、通信教育やオンライン授業が有効に活用されているケースをご紹介しましたが、もちろん、こういった学習方法が合わない子どもたちもいます。

たとえば、通信教育の場合、自分でペースをつくって勉強することが苦手で、課題を溜め込むタイプの子どもたちも少なからずいます(私もこのタイプでした・・・)。また、家に落ち着いて勉強できる環境がない家庭や、オンライン授業を受信する環境(Wi-Fiやデバイス)がない家庭もあります。

CFCでは、大学生ボランティア(ブラザー・シスター)が子どもたちと定期的に面談をし、クーポン利用先の相談にのっていますが、子どもたち一人ひとりの家庭の状況や特性を見ながら、クーポン利用先を提案してみたり、アドバイスを行ったりしています。

30年前には存在すらしなかったオンライン授業が今や一般に普及したように、教育方法は絶えず進化を続けています。最近では、通信教育やオンライン授業を補完するために、オンラインで対面指導を行う教育サービスもできているそうです。これからの教育方法の進化を期待するとともに、私たちは、多様な子どもたちに最適な学習の機会を提供するために、活動を進めていきたいと考えています。(広報担当/山本雅)

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【参考】
ベネッセ教育総合研究所 第2回放課後の生活時間調査報告書(2013)「小・中学生の「放課後のすごし方」と「1年間のすごし方」は居住地域でどう異なるか」西島央(首都大学東京准教授)。
ベネッセ教育総合研究所(2015)「第2回放課後の生活時間調査-子どもたちの24時間- ダイジェスト版 [2013]」。