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CFCの11年間の変化 ー 設立初期を振り返って(スタッフコラム)


(画像)仙台の大学生ボランティアたち。毎年3月11日には街頭募金も実施しています。

こんにちは、東京事務局スタッフの入安にろ(いりやす にろ)と申します。CFCは6/20に法人設立11年を迎えました。

私は2018年にCFCに入職しましたが、2011年の法人設立直後から、大学生ボランティア兼アルバイトとして、CFCで活動をしていました。今回は、当時のことを振り返ってお話ししたいと思います。

■参加のきっかけは、震災で感じた「何もできなくて恥ずかしい」という気持ち

そもそも私が大学生の頃にボランティアとしてCFCで活動を始めたきっかけには、東日本大震災での経験があります。

当時、仙台で寮生活を送る大学生だった私は、震災によって食料も、安心して住む場所も確保できないという状況に直面し、3月末には長野県にある実家に避難をすることになりました。

避難をしてからは、私の中で「何もできなくて恥ずかしい」という思いが大きくなっていきました。そう感じたのは、大学生になって自分にできることが増え、自己効力感が高まっていた時に被災したというのもあったと思います。

そんな気持ちを払拭するために、仙台に戻ってからは何かボランティアを始めようと考え、学内で実施される震災関係のボランティア説明会に参加するようになりました。そこで出会った団体のひとつがCFCでした。

(画像)2012年のクーポン贈呈式。左から2人目が当時大学3年生の入安。

■設立当初のCFCへ抱いた不安

初めて子どもたちとの電話面談をするためにCFCの仙台事務局に足を踏み入れたとき、私は正直「大丈夫かな」と不安になりました。当時の仙台事務局は、小さなマンションの一室、しかも当時20代の代表たちが共同生活を送る家でもあったからです。

また、大学生ボランティアたちも、「子どもたちのために何かしたいけれど、どうしたら良いか分からない」という状態でした。例えば、チャリティイベントを企画してみたけれど、一部のメンバーが盛り上がっただけで空回りしてしまったり、頑張っていたメンバーがバーンアウトしてしまったりしたこともありました。


(画像)旧仙台事務局のオーロラビル。ここで代表3名が共同生活を送っていました。

そんなCFCが変わってきたのが、震災から2年ほど経ち、経験を積んだ大学生ボランティアの中から後輩の面倒を見てくれるメンバーが出てきてからです。「CFCカフェ」という名称で、先輩たちが、不安や困りごとはないか、面談を終えた後輩たちに声をかけるようになりました。

それまでも一部の大学生ボランティアが「より良い面談をするためにはどうしたらよいか」と試行錯誤することはありましたが、取り組みが定着したのはこれが初めてだったと思います。また、これがきっかけで、大学生ボランティアひとりひとりに、縦と横の繋がりができるようになり、連帯感が生まれたように感じます。

学生らが考えたこの仕組みは、今もCFCに『シェアリング』(不安解消を目的とした面談後の共有)という形で引き継がれています。

(画像)大学生ボランティアは、シェアリングの他に、専門家による定期研修等を受講しています。

■CFCの変化とこれから

私は大学卒業後にIT企業に就職しましたが、会社員生活の中で、改めて自分が本当にやりたいことを考えたときにCFCでの活動を思い出したこと、そして震災後に感じた「何もできなくて恥ずかしい」という気持ちが自分の中に残っていることに気づいたことがきっかけで、2018年にスタッフとしてCFCに入職するに至りました。

私が3年ぶりにCFCに戻ってきて驚いたことの1つは、多くの業務改善が進んでいたことです。大学生ボランティアや面談の情報はシステムで管理されるようになり、面談前日にはリマインドメールが自動で送られるなど、あったらいいなと思っていたことが実現されていました。

近年では、クーポンの電子化や、クーポン利用の応募のオンライン化も実現されました(設立当初は、アルバイトの大学生が紙のクーポンを1枚ずつ手作業で数えていましたし、ポストに入りきらないほど大量に寄せられる応募書類も全て手作業でエクセルに転記していました)。

(画像)応募書類を確認する職員。ポストに入らないので郵便局が部屋まで持ってきてくれていました。

また、私が驚きとともに嬉しく感じたのは、設立当初に比べ、本当に多くの方が活動に共感してくださり、応援をしてくださるようになったことです。

大学生のときにお名前を見かけた寄付者の方が、今も支援を継続してくださっていたり、大学生ボランティアだったメンバーが、今は寄付者になっていたり、クーポン利用者だった子が、大学生ボランティアになっていたり…そのような温かいコミュニティの存在を本当にありがたく、嬉しく感じています。

これからもスタッフ一同、設立当初から変わらない「家庭の経済環境に関わらず、全ての子どもたちが多様な学びの機会を得られる社会の実現」という目標に向かって、変化を恐れずに歩みを進めてまいります。いつも活動を応援してくださっている皆さまには、これからも活動を見守っていただけますと大変幸いです。

執筆者:入安 にろ
公益社団法人チャンス・フォー・チルドレン(CFC) 東京事務局スタッフ

東北大学在学中に東日本大震災を経験。2011年CFC法人設立直後から、大学生ボランティアとして、経済的な困難を抱える子どもたちの相談支援に携わる。

大学院修了後、IT企業でネットワークエンジニアとして勤務後、再び子どもたちをサポートしたいという思いを持ち、CFCに入職。東北大学大学院教育学研究科修了。

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