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【実施報告】「CFCサポーターのつどい」を開催しました!

4月15日に「CFCサポーターのつどい」(活動報告会)を東京都内会場で開催しました。

昨年までは新型コロナウイルス感染対策のためオンラインで実施していましたが、今回は4年ぶりに対面の場を設け、参加者の皆さまと直接顔を合わせて開催することができました。

当日は、CFCの活動を支援してくださっている34名の方々、大学生ボランティア、クーポンを利用していた子ども、CFC職員が一堂に会し、それぞれの思いや問題意識を共有しながら交流を深めました。

2022年度活動報告

はじめに、東京事務局職員の入安より、CFCの活動概要や2022年度活動の主なトピックス、クーポン利用者の声等をご紹介するとともに、多くの個人・法人の皆さまに活動を支えていただいたことについて、あらためて感謝の気持ちをお伝えいたしました。

また、大学生ボランティア「ブラザー・シスター(ブラシス)」を代表し、東京と仙台のブラシス2名がスピーチを行いました。スピーチでは、活動に参加したきっかけや子どもたちとの面談で印象的だったエピソード、子どもたちと関わるうえで心がけていることなどをお話しました。

■スピーチ内容(一部抜粋)

「面談で意識していることは、やる気を強要しないこと。精神論や価値観を押しつけるのではなく、肯定し寄り添うことが大切だと考えています。」

「子どもたちが、私たちとの面談を「人に言えないような悩みでもひたすら聞いてくれるお兄ちゃん・お姉ちゃんがいる場所」だと感じてもらえるように、今後もブラシスとして活動していきたいです。」

(東京事務局 千葉愛子)

■スピーチ内容(一部抜粋)

「昔から自分の悩みを周りに相談できなかった私ですが、ブラシスの活動を知った時『自分にもこういう存在が欲しかった』と思いました。周りに頼りたくても頼れない、同じような想いを抱えている子どもたちを支える存在になりたいと思ったのが、活動を始めたきっかけです。」

「目の前の子の絶対的な味方でいたい。誰かを頼るきっかけのような存在になれるよう、これからも頑張っていきたいと思います。」

(仙台事務局 北村有衣菜)

クーポン利用経験者のスピーチとインタビュー

小学校5年生から高校3年生までの8年間スタディクーポンを利用し、この春から大学に進学した南さん(仮名)が登壇し、スピーチを行いました。

南さんは幼少期を岩手県陸前高田市で過ごしましたが、6歳の時に東日本大震災により被災し、内陸部に避難した経験をされています。スピーチでは、当時の経験やCFCと出会ったきっかけ、クーポンの利用先、そして将来の夢についてお話いただきました。

スピーチの後は、東京事務局職員の高田が南さんへのインタビューを実施しました。ここでは、スピーチで話していただいた内容をふまえ、4月から始まった大学生活のことや、クーポンを使って通っていた音楽教室のことやそこで出会った先生のこと、ブラシスとの面談で印象に残っていることなど、より深いお話を聞かせていただきました。

■南さんの声(スピーチおよびインタビュー内容より一部抜粋)

・(音楽教室の先生には)楽器の技法はもちろんですが、音楽と真摯に向き合う姿勢や生活面もおろそかにすることなく丁寧に取り組むことの大切さを教えていただきました。

・英会話教室に通い、外国人講師や日本人講師の先生に英語の楽しさを教わり、英語がとても好きになりました。英語で書かれた本や漫画などを読むことができるようになったり、外国人の人と実際に会話できたこともあったりして、英語教師だった父が英語を好きだった理由がわかったような気がしました。

・(ブラシスとの)面談は、いつも本当に楽しくて、時間が過ぎるのがあっという間でした。私が受験で緊張していた時には、どうしたら緊張がほぐれるかを一生懸命に考えて応援してくれたことが今でも印象に残っています。

・陸前高田市に住んでいた頃に通っていた幼稚園の先生に憧れて、私もこんな先生になりたいと思うようになりました。大学での勉強で保育への理解を深めて、私も子どもたちひとり一人とじっくり向き合える先生になれるように頑張りたいと思います。

終盤では、南さんへのサプライズとして、昨年4月から1年間、南さんの面談を担当したブラシスからのビデオメッセージを流しました。

「これから色々な挑戦していく中で、悩むこともあるかもしれないけど、そんなときは周りに助けてくれる人が必ずいることを忘れないでほしいです。私は、これからもずっと応援しています!」と、夢に向って歩んでいく南さんにエールを送りました。

代表理事からのご挨拶と今後の展開について

インタビューの後は、代表理事の今井から皆さまへ改めてご支援のお礼をお伝えさせていただくとともに、CFCが抱えている課題や、今後の活動の展望についてお話いたしました。

■代表理事・今井より皆さまへ(一部抜粋)

・昨年度のスタディクーポンの新規利用者募集では、過去最多の応募があり、1500人以上が落選しています。さらに、新型コロナや近年の物価高の影響により、多くの生活困窮世帯が子どもの学習や教育に関する費用を削らざるを得ない状況にあります。

・子どもたちを主体に、子どもたちが何をしたいのかを考え、やりたいことを応援していくことを大切にしてきました。そして、子どもたちが学びや体験の機会を通じて、地域で想いをもって活動する人たちと繋がっていけるような社会を作りたいと思っています。

・より多くの子どもたちに支援を届けられるよう、2024年度中に年間寄付の規模をさらに大きくしていく計画を立てています。温かい支援の輪を広げていきたいと思っていますので、引き続きよろしくお願いいたします。

会の終盤には、ご参加いただいた皆さんにもワークに参加いただき、この日の感想や思い浮かんだアイデアなどを共有していただきました。

■ご参加いただいた方からの声(一部抜粋)

・スタディクーポンの仕組みは、従来の奨学金や育英事業とはまた異なり、支援を届けた後も子どもたちとの関係性が続く、新しい形の育英事業だと思いました。この仕組みをもっと世の中に届けるために、自社でCFCのことを周知するなど、私たちサポーターひとり一人ができることをしていきたいです。

・CFCの活動が子ども起点の取り組みであること、ブラシスの役割が重要であることが分かりました。素晴らしいお話を伺えて良かったです。

・南さんのお話を伺って、改めて、人はどのように人と関わるかによって変わるんだなと思いました。CFCメンバーの皆さんの人生の関わり方に共感するとともに、自分自身、CFCと関われたことに感謝しています。

イベントの終了後も、参加者の皆さまには自由に会場内に残っていただき、参加者同士での交流や職員との交流を楽しんでいただきました。

コロナ禍を経て4年ぶりの対面開催となりましたが、つどいにお集まりいただいた支援者の皆さまとの交流を通じ、あらためて、CFCの活動が多くの想いを持った方々に支えられていることを実感しました。

また、ご参加いただいた方の中には、5~10年以上にわたりCFCを応援してくださっている方や、長きにわたり職員と交流のある方もいらっしゃりましたが、つどいの場で久しぶりにお目にかかることができ、私たち職員としても大変嬉しい時間となりました。

CFCサポーターのつどいにご参加いただいた皆さま、本当にありがとうございました。
また、日頃から私たちの活動を支え、子どもたちの学びを応援していただいている全ての皆さまに、心より感謝いたします。

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