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沖縄ならではの問題と向き合う「ハロカル沖縄」の近況報告

こんにちは。「ハロカル沖縄」運営事務局の秋吉と川武です。12月となり、沖縄もすっかり冬めいてきました。

「ハロカル沖縄」では、那覇市真和志地区にお住まいの経済困窮家庭の子どもたちを対象として、9月に「ハロカル奨学金」の利用者募集を開始し、10月に22名の子どもたちにクーポンを提供しました。今回はその後の進捗報告をさせていただきます!

◆地域に根ざして活動してきたNPOや児童館・公民館と連携

「ハロカル沖縄」の特徴は、地域に根差した居場所(にじの森文庫、繁多川公民館、国場児童館)の支援員の皆さんたちと連携しているという点です。支援員の皆さんは子どもたちだけでなく、保護者ともすでに関係性を築いていらっしゃることから、私たちが各ご家庭に、より丁寧なサポートをしていくうえで、重要な橋渡し役になってくださっています。

私たちは「地域コーディネーター」と言って、「ハロカル奨学金」の利用が決定した子どもたちや保護者の声を聞きながら、体験の場へと繋げていく役割を担っています。10月以降、順番に個別面談を行っており、保護者には子育てで大切にしていること、子どもたちの成長の過程乗り越えてきた困難や現在の生活において感じていることなど、ざっくばらんにお話しいただいています。また、子どもたちとは一緒に遊びながら、好きなこと、学校での話、やってみたいことなどをヒアリングしています。

現在、面談が終了した家庭では、続々とハロカル奨学金の利用が進み、「習いたかった空手教室に通えて楽しい!」といった声をいただいています。また、やってみたい習い事は決まっているけれど、まだハロカル奨学金の利用先に登録されてない場合は、私たちコーディネーターが先生にお会いして、登録依頼を随時行っています。




(写真)利用先の「那覇子ども空手教室」と、連携先の「にじの森文庫」。

◆沖縄の「部活事情」と「離島事情」

「ハロカル沖縄」のもう一つの特徴は、小学校での「部活」にもクーポンが利用できることです。沖縄の「部活」は学習指導要領に定められた「クラブ活動」「部活」とは異なり、地域の人たちが放課後に学校等で実施している活動です。沖縄の場合はスポーツ少年団等に所属するクラブ活動が小学校単位にあって、子どもたちの多くが低学年時からこれらの「部活」に入っているので、部費や遠征費にクーポンが利用できることはとても喜ばれています。

実は、沖縄では離島に住む子どもたちの部活での県外派遣費の問題は大きな課題となっています。11月には、この問題にかねてから取組む公益社団法人みらいファンド沖縄が主催する「子どもの体験保障を考える地域円卓会議」が南城市で開催され、私たち含め様々な着席者とともに子どもの体験活動について熱い議論を交わしました。


(画像)円卓会議にて。修学旅行で沖縄に来ていた高校生も参加しており、様々な視点からの意見がありました。円卓会議についての実施報告は別の記事にて詳しくお伝えします。

ハロカル沖縄は居場所の支援員の皆さんの支えはもちろんですが、地域の習い事の教室の先生方の協力があって成り立っています。現在20以上の教室の先生方に利用先(参画パートナー)登録をしていただきました。面談を通して、先生方のハロカルへの共感と地域の子どもたちへの温かい愛情に勇気をいただいています。

これからも地域の子どもたちを居場所の支援員の皆さんや、教室の先生方とともに見守り、ひとりでも多くの「やってみたい気持ち」に寄り添い活動していきます。

【体験格差について
もっと知りたいあなたへ】

イベントの様子

毎月の活動説明会で、子どもの貧困・体験格差の現状や、CFCの活動内容等について詳しくお伝えしています。

課題の現状や、CFCの活動をより詳しく知りたい方は、ぜひご参加ください。

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