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日本と米国の「Giving Tuesday」~どんな社会にしたいかは、一人ひとりの今の行動にかかっている

こんにちは。東京事務局の五十嵐です。

12月は『寄付月間』です。寄付月間とは、「寄付が人々の幸せを生み出す社会」の実現に向け、NPO、大学、企業、自治体などが協働し、毎年12月を『寄付月間』と定めて行うキャンペーンです公式サイト)。CFCもささやかながら、賛同パートナーとして応援させていただいています。

さて、この寄付月間は、2012年に米国で始まった「Giving Tuesday」(「サンクス・ギビング」明けの火曜日)という啓蒙運動に由来しているそうです。

■ 米国の「サンクス・ギビング」とは

11月の「サンクス・ギビング」では今年一年の食事の糧に感謝し、12月のクリスマスにかけて華やかなムードに包まれる中、恵まれない人や困っている人を想い、一人ひとりができることをしようという粋な計らいです。企業では従業員ボランティアを企画するところも多く、河川敷の掃除や、草刈りなどコミュニティーへの奉仕活動に充てられます。

私は2001年~2018年まで米国に滞在していましたが、NYでこの動きが根付くのはとても早かったことを記憶しています。家族単位でも他の人のためにできることは色々あります。

我が家には食べることが好きな小学生がおりますので、様々な事情で家を失った方たちに食事を届けるボランティアをしています。NYにいた頃は、近所だったトリニティー教会、日本では上野公園での活動です。食事を求めてその場に集まる人々の雰囲気は二国間でとても違います。

■ 困っていることを声に出しにくい日本社会

米国では、「不運な事情が重なって、自分はたまたま食事をもらうために今並んでいるけど、感謝してるよ。」「小さいのに偉いね」などと元気に声をかけてくれる方が多かったのに対し、日本では目を伏せて、申し訳無さそうに食事を貰っていく方が多い。

文化の違いもありますが、日本では困っていることを声に出しにくい、それゆえ困っている人を見つけ出すことが難しい社会であることを物語っている気がしました。

CFCでは、皆様の温かいご理解とご協力のおかげで、学びの機会が必要な経済困窮家庭の子どもたちと繋がっています。しかし、今まで延べ8000人以上の子どもたちが支援から漏れており、貧困の連鎖を断ち切るためには、何とか支援の輪を拡げていきたいと願っています。

また、今年は物価高騰の影響で、経済困窮家庭はさらに厳しい状況に置かれています。当法人が今年実施したアンケート調査では約9割の経済困窮家庭が「物価高騰で子どもの教育費を減らした」(見込含む)と回答しています。子どもたちが安心して学べるようにするため、支援が必要だと強く感じます。

私たちの住む日本をどんな社会にしたいのか、いつ実現できるのかは、一人ひとりの今の行動にかかっています。一人でも多くの子どもたちをサポートするために、どうか「冬の募金」への皆さまのご協力をお願いいたします。


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