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フォーラム詳細その1(基調講演)

おはようございます!
 
本日は、12月13日に開催致しました「子どもの貧困フォーラム~貧困と教育格差~」の詳細をお伝えします。
残念ながら参加できなかった皆様とも内容を共有したいと思います。
 
第一部の基調講演では、朝日新聞記者の中塚久美子さんにお話し頂きました。
まず、日本の現状についてですが、今、日本は貧困を作り出してしまう社会になっています。
子育てがそれぞれの家族にゆだねられていて、子どもや教育に対する公的支出はOECD加盟国の中でも平均を下回ります。
このような状況では、子どもの貧困は家庭の自己責任の問題だとされ、社会問題となりにくくなってしまいます。
そのため、親の不利が蓄積され、子どもに受け継がれていくのです。
それを解決するためには、「子ども」自身にもっと注目する必要があります。
子どもたちが置かれている現状から、問題を考えなければなりません。
実際の取材経験から、中塚さんは子どもたちについて、
「若いのに疲れている」
「社会からはじき出されたあきらめ感」
などといった表現を使われています。
不利がさらなる不利を生み出す中で苦しむ子どもたちを、家庭だけでなく、社会全体が問題として考えなければなりません。
 
一方、イギリスでは「2010年までに子どもの貧困半減、2020年には撲滅」という目標を掲げています。
公的な家族支援の施設、そして民間の支援活動も充実しています。
内容は、保育サービスや戸別訪問、親への雇用支援などです。
また、学校の役割が重視されています。
学校を中心に、親や地域を巻き込んで、子どもを見守る体勢があります。
講演のスライドの中には、そのような様子を写した写真が多くありました。
子どもも親も一緒になって、支援を受けられる環境があります。
 
子どもの不利を知り、なくすためには、社会全体の連携が不可欠であることがよくわかります。
子育ては家庭の問題、教育は学校の問題、と捉えるのではなく、子どもと家族を取り巻くすべてがつながることが大切です。
 
 
第二部については、次回お伝えします。